IT革命の奇跡!ダメ人間が逃げで起業するという選択肢

突然ですが私が起業してからもうすぐ10周年記念となります。

アフィリエイターとしてのキャリアは更に長いですが、法人を作り小売業に参入してからは節目の10年となります。

9割以上の企業が創立後10年保つこと無く消えていくことを考えればよく保っているといえるでしょう。実態はほとんど個人商店と変わらないので潰れないのはある意味当たり前ではありますが。

ともあれ、起業してからもう10年というのはあまりにも早くて驚きます。同時に自分が10年間独立して商売で食ってこれた奇跡に本当に驚きます。

元来、独立起業というのは、会社員として輝いているトップクラスの人材や、学はないけど口が上手くて押しが強いオラオラ系、何度ダメでもへこたれない根性の体育会系など、一部の優秀な人材にのみ許された選択肢でした。

それが私のような、口下手、根性なし、度胸なしでも起業して、10年以上営業を続けられる時代になったのです。

その要因は、もちろん皆さんご存知のIT革命であります。情報化社会で20年前では考えられなかった起業環境が整いつつあるのです。

誰でも起業できるようになった今、サラリーマンにしがみつくばかりではなく、独立起業という選択肢も現実的に手が伸びる時代になりました。

自分には無理だろう、どうせダメだろうと決めつけないで、この恵まれた環境をもう一度振り返ってみて、ビックウェーブに乗りましょう。

20世紀までの起業と独立できる人材

情報化社会の21世紀である現代と、それ以前の時代とでは、起業のハードルと独立できる人材に大きな違いがあります。

独立起業を可能とするための、そこまでいかなくてもサラリーマンとして仕事ができる為に、一番必要なスキルというのは対人コミュニケーション能力です。

元来商売というのはコミュニケーション能力そのものなのです。何かを仕入れたり売ったり、全ての業務において対人のやり取りが付いて回るのです。

少しでも安く仕入れるための交渉力、少しでも高く多く買ってもらうための営業力、単純な売り買いだけでもこれだけの交渉力が必要になってきます。

もちろん現実のビジネスはそんなに単純ではなく、複雑な交渉の連続でしょう。一番儲かるのはものの売り買いではなく、人と人を、企業と企業を、ビジネスとビジネスを繋ぐ仕事です。高いコミュニケーション能力を持っていれば持っているほど、より多くの利益を得ることができるわけです。

その他、事業を起こすための情報収集能力、資金繰りの為の金融機関との交渉、トラブルの際の問題解決能力などなど、全て対人コミュニケーション能力が核となってくるのです。

こうなってくれば、仕事が出来る人、そして独立起業が可能な人というのが、対人コミュニケーション能力に優れた人となってしまうのは必然であるといえます。

そう、20世紀までは、対人コミュニケーション能力に優れた人、すなわちクラスで人気者だったあの人、バリバリの体育会系の爽やかで愚直なあの人、不良だが目的の為ならしつこく粘り強く人の不幸を何とも思わないようなあの人のみが独立起業ができる時代だったのです。

友達がいないクラスの隅っこにいるような人は、間違っても起業なんて不可能な時代でした。

第一の関門として、起業のための情報を得ることが出来ないのです。事業の起こし方、その時代に儲かるビジネスの情報、実際の起業の手続きなど分からないことだらけです。

コミュニケーション能力に優れる人なら、先輩起業家に取り入って聞き出すなどの方法があるのでしょうが、そうでない人にとっては事実上不可能な話です。

運良くいけそうなビジネスが見つかり、書籍などで起業の方法が分かったとしても、今度は資金の壁が立ちはだかります。今のインターネットを使ったビジネスのように資金ゼロで起業できるような時代ではありません。銀行や親戚などからお金を貸してもらわないと事業を起こすのは難しい時代でした。資金を出してもらうには高いコミュニケーション能力が必要になります。

また、2005年の新会社法の成立までは、有限会社は300万円、株式会社は1000万円の資本金が必要でした。個人事業は別ですが、会社を作るだけでこれだけの資金が必要だったのです。加えて株式会社は、自分を含んで3人の取締役と1人の監査役が必要でした。人も資金も呼び込む際には高いコミュニケーション能力が要求されます。

幾多もの関門をくぐり抜けて何とか起業したとしても、実際の営業が始まれば更に大変です。一番大事なのは集客です。そこで必要なのが営業力です。大きな会社である程度の資金力があれば、広告やマーケティングで集客できますが、人も資金もない出来たての会社は、創業者の営業力でお客さんを呼んで売り込まなければいけません。これまたコミュニケーション能力です。

その他、仕入れや、備品調達、対外交渉などなど、あらゆるシーンでコミュ力が求められます。これではとてもではありませんが、学生時代クラスの端っこにいたようなあの人が独立起業なんてできるわけがありません。

情報化社会の21世紀の起業

ところが時代が変わって21世紀、とんでもないパラダイムのシフトが起こりました。情報化社会の到来です。

インターネットが一般層にまで浸透した2000年代、そしてスマホの登場であらゆる層にまで浸透した2010年代、起業のハードルは以前では考えられなかったほどに低くなりました。

人と人との間で情報をやりとりするインターフェイスが、人の口からインターネットに変わったのです。もちろん情報化社会の今でも、人と人との相対のやり取りが基本ですが、オプションとしてインターネットを窓口にしたやりとりがあるという意味は極めて大きいのです。

私は20世紀には絶対に起業など出来なかった人材ですが、生まれた時代が良かったのでらくらく起業できてしまいました。

起業するために最初のハードルは情報収集ですが、先輩起業家に取り入る対人コミュニケーションスキルが無くても、儲かる商売を聞き出す人脈がなくても、インターネットでぽぽんと情報収集が完了しました。

繰り返しますが、今でも人と人との相対のやり取りが基本であり、本当に良い情報はネット上にはありません。しかし、ネットに転がっているのが1.5流の情報であっても、本来全く情報にアクセス出来ない層にとっては宝物なのです。

また、株式会社を設立する方法もネット上で見つけ、自分で書類を作成して登記まで行いました。社会保険など各種届出や会計のスキルなども全てネットで勉強しました。

そう、インターネットの登場で、特別コミュニケーション能力の高くない一般の人でも、起業のための情報を集めることができるようになったのです。これはとんでもない社会の変化です。

また、インターネットの最大の特徴は双方向の情報のやりとりであり、情報を収集するだけではなく発信することも可能になったのです。つまり、情報収集だけではなく、営業活動にもインターネットを利用することが出来ます。

私はネットで小売業を営んでいますが、ホームページが自動的にお客さんを呼んで売り込みを行ってクロージングを掛けてくれるのです。私がお客さんを呼んできたり、せっせと接客したり、買ってくださいとお願いする必要はありません。

極端な話をすれば対人恐怖症で人と話すこともままならない人でも商売ができてしまうことになります。これが21世紀の起業の凄さです。20世紀では絶対に独立起業などできるはずがない人でも起業のチャンスが生まれたのです。

また、ネットを使ったビジネスは元手がかからないという点も大きな特徴です。必死に資金集めをしなくても、自宅で1人で資金ゼロから始めることもできるのです。

社会人生活についていけないダメ人間が逃げで起業をするという選択

さて、21世紀のキーワードとして情報化社会と双璧を成すのはグローバル化でしょう。これまでは日本というボーダーに守られていたダメ人材が、発展途上国の優秀な人材と競わなくてはいけない時代が来てしまいました。

これからは日本人というシード権はなくなり、世界の60億人と平等に競争に臨まなくてはいけません。当然、企業が労働者に求める水準は上がっていきまして、基準を満たさない人材は派遣労働や期間従業員という形にされるか、正社員であったならリストラされてしまうでしょう。

20世紀はどんな人材でも企業が面倒を見てくれて、すべての人が中流としてある程度幸せな人生を送ることが出来ましたが、21世紀はそうはいかないのが現実です。

苦しくても辛くても逃げ道がなく、過酷な労働を続けたり、低賃金で働いたりしているのが現実です。

しかし、本当に逃げ道はないのでしょうか?私は、その逃げ道こそが独立起業であるように思うのです。

20年前にこんな発言をしたら、私は頭がオカシイと思われたのでしょう。会社員すらまともに務まらない人材が独立起業などありえないと思われたでしょうね。

しかし、今は21世紀であり情報化社会の真っ只中です。前述の通り、対人コミュ力の低い人間でも起業の可能性が開かれているのです。20世紀には考えられなかった、社会人生活についていけないから起業をするという選択肢ができたのです。

残念ながら21世紀の現代でも、ビジネスをする上では対人コミュ力に優れる人のほうが圧倒的に有利です。もう本当に次元が違うくらい有利です。

でも、コミュ力不足の人でも起業をするという道は開かれたのです。細い道でも開通したのです。完全に通行止めだった20世紀とは違うのです。

大儲けするにはやはり優れたコミュニケーション能力が必要になります。でも、いいじゃないですか大儲けなんてしなくても。辛い社会人生活から一時的にでも逃げられて、慎ましく生活出来るだけのお金が稼げたらこんなに素晴らしいことはありません。

鬱になりそうな時に、とりあえず起業に逃げて、一度自分を見つめなおしてみる。落ち着いたらサラリーマンに帰ったっていいじゃないですか。

将来の保証がない立場で安月給で働いているくらいなら、一発起業してみるのもいいじゃないですか。

もちろん誰もが大成功できるわけではありません。大企業にお勤めしていて充実している方や、公務員の方には独立なんて絶対おすすめしません。

私は、今苦しい思いをしてモヤモヤと将来性のない仕事を安月給でしている人に、起業という選択肢はあなたにもあるんですよというお話をしているのです。

独立起業なんて遥か雲の上の話で、自分には関係ないと思っている人に、起業は誰でもできるんだということを知っていただきたいのです。

有益な情報はネット上にいくらでも転がっています。企業という道について考えてみるだけでも、何か大きな変化をもたらすことがあるかもしれませんよ。

あ、有益な情報というのは、間違っても「クリックひとつで中卒でも1億稼げました」みたいなゴミのことじゃありませんので勘違いのないように。もっと本質的なビジネスや社会に関するあらゆる情報のことです。

会社員としてまともに勤めることが出来なかった人材が、独立起業で大成功したというような、摩訶不思議な逆転現象が起こり得る社会になったという奇跡を無駄にしては実にもったいない。

ウツ寸前のイケてない会社員だった人が独立起業をして、お金持ちとはいえないまでも普通に生活できて、以前よりも生き生きしているという事例は数多くあります。

私も一旗揚げてやるぞという前向きな起業ではなく、サラリーマンは辛いから逃げて商売でやっていこうという後ろ向き起業でしたが、10年間悠々やらせて頂いています。

逃げで起業という20世紀には考えられなかった新たな選択肢があるということを知っていただければ本日は十分です。

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