竹内かなと「働かずに333万円を手に入れて幸せに暮らそう」を読んで考える起業パートナーの重要性
今日は10年来の戦友である竹内かなと氏の書評と、読んでふと思った「起業パートナーの大切さ」です。
竹内かなとさんと知り合ったのはもう10年以上も前でしょうか。当時13歳にしてプロ顔負けのセールスレターを書いて、タダ同然のものを2万円で売りまくっていたスーパー中学生の紹介で、スカイプか何かで知り合ったのが最初だったと思います。
竹内かなとさんといえば競売不動産投資で有名で不動産の人と思っている方も多いと思いますが、当時は未だ不動産投資は行っていない時期でヤフオクで大変な実績を出されていました。
当時は、ワタクシもアフィリエイターとして最高潮の時期で、商売の話などでスカイプなどでしばしばチャットを行っていたりしたものです。
その後、競売にて不動産を買い進め、現在では20戸もの賃貸戸建を所有するまでになり、毎日のんびりと家族と過ごすことができる立場にまで上り詰めた方です。(もちろんヤフオクを始めとする小売も相変わらず続けているみたいですが)
2005年頃からのサラリーマン大家ブームの波に乗り、セミナー講師をやったり、加藤ひろゆきさんのCDに出演したりとしていましたが、ついに2011年待望の書籍「働かずに年収333万円を手に入れて「幸せ」に暮らそう!」の出版に至るのです。
その後、2014には新しい内容を加筆した改訂版も出版し、かなり売れているようですね。この本を読んで競売を始めた方も多いようです。競売手法が知れ渡ってしまった為、竹内かなとさん自身がなかなか競売で落札できなくなってしまうほどには影響力があったようです。
この記事のもくじ
働かずに年収333万円を手に入れて「幸せ」に暮らそう!の書評
さてはて、まずは読書感想文と行きましょうかね。
読み始めるといきなり「この本はダメ人間が書いています。マトモな人は読まないでください。」と強烈なメッセージから始まります。
筆者は、自分がぐうたらサボりぐせダメ人間であることを隠すこと無く露わにしています。そもそも、この本は仕事バリバリのスーパービジネスマンが年収1億だぜ!スゲーだろーーー!というコンセプトの本ではないわけです。
タイトルからして「働かずに年収333万円を手に入れて幸せに暮らそう」なのです。極めて目標とするところが低い、体を壊すほどバリバリ働くよりも、程々働き家族との時間と自分の人生を大事にしながら生きていくための方法論を解説した本なのです。
したがって、第0章では、なぜ普通に就職して働くという「普通の」道を歩まないことにしたのか、「金持ち父さん貧乏父さん」と出会い不動産投資を志したこと、最良の起業パートナー嶋田くんとの出会い、そしてヤフオクでタネ銭を稼ぎ競売で不動産を買うに至るまでが描かれています。
そう、これは筆者が、平凡な小市民がのんびりと充実した人生を過ごすために、一からタネ銭を作り不動産投資を行って不労所得を得られるようになるまでの流れを解説した指南書なのです。決して年収1億になるための指南書ではないので注意!!
第1章以降は、タネ銭を作るためのヤフオク編、競売により不動産投資を行って不労所得を得る不動産投資編の2部構成です。
この本では、ヤフオク、競売という特定の方法論の解説に終始していますが、実際は元となるタネ銭を稼ぐ方法なんて何でもいいわけです。ヤフオクでもいいですし、輸出入転売でも、アフィリエイトでも、オフラインの副業でもいいのです。最悪、サラリーマンとしてのお給料をコツコツ貯めて不動産投資編に進んでもいいわけです。
不動産投資編にしても、何も競売で買わなくても、一般市場から物件を入手しても良いわけです。方法は無限ですが、やることは同じなのです。元となるタネ銭を貯めて不動産投資を行い、家賃収入がサラリーマンとしてのお給料を超えたらゴールです。ラットレースから抜けだしたことになるのです。
こちらの本では、筆者の実践したヤフオクと競売にフォーカスして解説していますが、一度これを読んでみれば全体の流れがわかるので、これから副業を考えている人にはお勧めですね。
不動産のプロやヤフオクに精通している人からすれば当たり前に知っている内容だと感じるかもしれませんが、この手の副業成功者の書籍にしてはなかなか具体的な方法まで解説されていてお値段分の価値はあると思いますよ。
もちろん300ページ弱の書籍ですので内容的に限界はありますが、オレってスゲーーーーーという内容に終始する成功者の書籍が多い中、なかなか具体的な方法まで解説しているのは好感が持てます。もちろん実用書ではありませんので、実際の実務の部分は自分でネットで調べたり人に聞くなどする必要はありますがね。
アマゾンのレビューにもありますが、意外とヤフオクの内容が多く、不動産投資と半々くらいの内容になっています。完全な不動産投資本というわけではないので注意が必要です。
何れにしろ、ネットでの物販や、不動産投資、不労所得、副業などに興味のある人には、なかなか満足いく内容だと思いますよ。あくまで初心者向きではありますが、死んだ魚の眼をしたサラリーマンにとっては、こういう生き方もあるんだという目からうろこな内容だと思います。
良き起業パートナーに恵まれる幸運
ま、本の内容は上記のとおりなので興味をもった方にはぜひ読んでみて頂きたい訳ですが、個人的には何より興味を惹かれる部分があるわけですよ。
それは、ヤフオクでも競売でもなく、本の中でも度々姿を現す、かなとさん最良のパートナー嶋田くんなわけですよ。ワタクシは嶋田くんには直接会ったことはないのですが、写真で見る限りかなり強面な男という印象を持っています。しかし、働き者で人情にあふれる素晴らしい男のようです。
本の中で、所得の未申告で領収証も保存していなかったため、売上全部に税金がかかり数千万の借金を負う恐れがあったというシーンが出てきますが、そのとき家庭のある著者に借金など背負わせられない、独身のオレが全部背負う!と宣言したのが男嶋田くんなのです。
本には書かれていませんが、働き過ぎで体を壊した竹内かなとさんに代わって、ヤフオクの発送など実務の全てを1人で負っていたのが嶋田くんだったのです。直接会ったことはないのですが話を聞いている限りでは、かなとさんはのんびり働いていますが、セコセコと働いて会社を支えているのは嶋田くんなのです。
ここが素晴らしいわけで、だからこそ最良のパートナーなわけです。自称ひきこもりの竹内かなとさんと、セコセコ働いて会社の実務的な部分を支える嶋田くん、この奇跡の組み合わせが成功の秘密なわけです。
嶋田くんがいくら働き者といっても、かなとさんと組まなければここまでの成功に至ったかは謎です。かなとさんは怠け者を自称していますが、商売のセンスがあり新しい商売を考案したり情報を調べてきたりすることを得意としています。
つまり、かなとさんが商売の種を植えて、嶋田くんが商売の花を育てるという、分業体制が取られているわけです。もちろん完全な分業ではなく、かなとさんも実務も行いますし、嶋田くんもビジネスのアイデアを出すでしょう。しかし、お互い得意な分野に力を注ぐことで、会社として大きな成功をつかみとってきたのだと思います。
これは奇跡の組み合わせといえます。起業のメンバーというのは非常に難しい物で、通常は対等な立場の友だちが集まって起業すると間違いなく空中分解します。
会社組織というものは必ずピラミッド構造ではなくてはならないのです。強力なリーダーシップを発揮する決定権を持った人間がトップにいないと確実に崩壊します。
どれだけ仲の良い友達同士で組んで起業しても、お金が生活や人生がかかってきますので、様々なシーンで意見が対立します。対等な立場の人間が複数集まって同一持ち分で起業すれば何も決定できなくなり、あるいはたちまち仲違いをして崩壊の道しかありません。
したがって、複数人で起業するときには、必ず持ち分比率に差をつけて権力を持ったリーダーとそれ以外を分ける必要があります。創業時は、みんなの会社ではなく、誰かの会社にしないと立ち行かないのです。
そういった意味ではお友達同士で起業などというのは考えられません。部下が友達だったとしたら厳しく接することも、難しいことを頼むのも憚られます。事業を起こすということは遊びとは違うのです。
しかし、竹内かなとさんと嶋田くんは違うのです。半分ずつ出資して2人だけで10年以上上手くやっているのです。ここまでの成功を手にしているのです。本当に友人同士で起業した例としては稀有なケースだと思います。
セコセコ働きたくないけどアイデアマンで頭のキレはピカイチの竹内かなとさんと、コツコツ働くことが得意な嶋田くんという、それぞれ得意とするものが違う二人がお互いを補い合って仲良くやってこれたからこそ、今日の成功があるのでしょう。
ここまでのパートナーに出会えるということは奇跡であると言えます。二人の努力や才能はもとより、なによりもお互い最良のパートナーに出会えたことが成功の最大の要因であったのでしょう。ほんとうに羨ましい限りです。これからも仲良く頑張っていただきたいものです。
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