仕入れ力と販売力?海外輸出入転売や国内転売と本格的ECであるネットショップ経営との違いとは

私はアフィリエイト先生と名乗っていますが、現在の主な収入源はアフィリエイトではなくネットショプでの物販となっています。

ネットでの物販というと、ネットビジネス界隈では主にamazon輸出入やヤフオクでの国内転売などのことを指していますが、私が手がけているのは所謂王道のECで、ネットショプの経営です。

小売店で購入した商品をまた消費者に売る気軽な転売と違い、数百単位でメーカーから仕入れてネットショップで販売する本格的なネットショップです。

副業でネットで転売を手がけている皆さんの中にも、将来は本格的なネットショプを立ち上げて独立起業をしたいと夢見ている方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

そうした夢見る方の中には勘違いしている方も多く、楽天市場やYAHOOショッピングやアマゾンに出店さえすれば、自動的に売上がバンバン入ってくると思っている方も多いようです。

本日は、自社独自のネットショップを立ち上げて10年、楽天市場やYAHOOショピングなどのネットのショッピングモールに出店して5年のワタクシが、本格的ECの理想と現実について語っていきたいと思います。

独自ドメインで自社ショップを作っても全く売れませんよ

ネットショップを作ろう思った時に、まずどこに出店するのかという問題があります。大きく分けて2つの道があり、自社の独自ドメインで自社ショップを立ち上げる方法と、楽天市場など大手ショッピングモールに出店する方法です。

大手モールに出店するほうが技術的ハードルは若干低いのですが、当然出店にあたり初期費用や毎月のロイヤリティがかかってくるので躊躇してしまうところです。

YAHOOショッピングは初期費用や月額費用やロイヤリティが無くなったとはいえ、ポイント原資やアフィリエイト原資、アフィリエイト手数料などがかかってきます。楽天は言わずもがなガッツリ持って行かれます。

そうなってくると、レンタルカートを借りて、独自ドメインを取得して、まずは自社ショップを立ち上げるということから始める方が多いのです。(最近はロイヤリティフリーのYAHOOで始める方も多い)私もネットショプに参入した時はmakeshopやカラーミーといった有名レンタルカートではじめました。

何とか苦労してショップが出来上がって、さあ開店だと営業を開始しても、これが全く売れないわけです。当然のことではあるんですが、単にネットショップを作っただけでは砂漠の真ん中にお店を作ったようなもので、誰も来てくれません。

自分の持ちサイトからリンクを貼って、 ショップを公開してしばらくすると、検索エンジンにもポツポツ引っかかるようになってチョロチョロと人が来るようになり、これなら1日に1個くらいは売れるんじゃないかなあと期待するのですが、やはり全然売れない。

本当にビックリするくらい売れないのです。ここからSEOや広告戦略など色々試していきましたが、本当に売上を上げてかつ利益を残す大変さが身に染みます。転売でバンバン商品を売っていた人はあまりに売れないのでびっくりすると思います。

楽天市場やYAHOOショッピングに出店しても見事に1個も売れませんよ

自社ショップで全然売れないある日、ショップのメールアドレスに営業メールが来るわけですね。日本最大の楽天市場に出店しませんかと。ショップに掲載している電話番号にもバンバン営業電話が来ますよ。

まあいきなり結論から申し上げますが、大きな夢を抱いて楽天市場に出店したところで、ものの見事に全く売れませんよ。あれだけの集客力を持つ日本最大のネットモールなんだから、そうはいっても1日1,2個はすぐにでも売れるんじゃないの?と思うかもしれませんが、本当にビックリするくらい全く売れません。

もちろん商品にもよりまして、奇跡的に楽天市場内であなたしか扱っていない人気商品を販売できるならすぐにでもバンバン売れます。

しかし現実的に人気商品は他店も販売していますし、非常に価格競争が激しいのです。楽天市場などの大手モールの価格競争は非常に激しく、どのお店も利益を削って争っています。

私は以前、楽天市場で仕入れてYAHOOショッピングで売るという超裏ワザ「転売ネットショップ」という手法をやっていまして、その際に楽天市場で人気の並行輸入商品を扱っているショップに聞いたのですが、粗利は10%を切っているそうです。人気商品になるとそれほどまでシノギを削った価格競争が繰り広げられているのです。

ネットモール出店に限らずネットショップは価格競争が激しすぎるので、人気商品を売って商売をするのは大変難しくなっています。過酷なネットショップの世界で生き残っていくには、独自の商品を開発して価格競争にならない商品群を揃える必要があります。

そういった意味では、ネットショッピングモールでは小売店が生き残るのは難しいのです。小売店ではなくメーカーになる必要があります。メーカーからプロパー商品を仕入れて販売するだけの小売店では、価格競争に巻き込まれて利益を上げることができません。

自社で生産するにせよ、外部に生産委託してOEM供給してもらうにせよ、独自の製品を用意しないと生き残りが難しいのです。メーカーのプロパー商品つまりは型番商品ですと、利益度外視で激安販売している何でも屋に全部売り上げを持ってかれてしまいます。

しかし、独自商品を用意すると、今度はさっぱり売れないわけです。商品自体に知名度と集客力がないから当然ですね。知名度はないけど商品自体には絶対の自信があるという方、モールに出店してみてください。自信とは裏腹に本当に全く売れなくて驚かれると思いますよ。

ネットモールでさえ、結局は集客にはモール内の広告を使ったり、外部のPPC広告やアフィリエイト広告などを使って集客を行う必要があるのです。モールのロイヤリティに、集客の広告費にとコストが掛かり、価格競争も激しく利幅も取れないので、売り上げは上げられても収益を上げるのは至難の業です。

そもそも転売が売れるのは商品自体の集客力があるからですよ

個人の副業で転売をやっている方で、月数百万円も売り上げて、物販なんてちょろいちょろいと思っている方、そもそもなんでそんなに簡単に売れまくっていると思いますか?

それは商品自体に非常に集客力があるからです。転売商材を考える時に、売れている商品を選ぶのは基本中の基本ですよね。まあ、あえて、目立たないもののチョロチョロ堅く売れていく商材を選ぶという手法もありますが、多くの方は今まさに旬の人気商材をいち早く手掛けるという方が多いのではないでしょうか。

商品自体が人気で品薄になったものをヤフオクやアマゾンで売ったり、内外価格差を利用して国内正規価格よりも安く売ったりすれば、消費者が飛びつくのは当然です。

少しくらい高くても品薄商品を今すぐ欲しい人は購入しますし、並行輸入品が国内正規価格よりも安かったら飛びつくでしょう。つまりは転売の場合、はなから人気商品の集客力に乗っかっているから簡単に売れるわけです。

転売のノリで、ネットショップでも簡単に売れるだろうと思ったら大間違いですよ。まあ、転売商材をそのまま自分のショップで販売すれば売れますが、それだとネットショップを開店する意味がありませんからね。転売なら転売でヤフオクやアマゾンで気軽に売っていたほうが楽です。

副業で転売ではなくネットショップで起業するということ

ネットショップを開店して商売をするということは、一時的に爆発的に売れる転売商材を次々乗り換えて行くということと対極にある、末永く売上が続いていく独自の商材を開発するということなのです。

しかし、独自商材はそれ自体に知名度や集客力があるわけではないので、出店してもすぐには売れません。じっくりと商品ページを作りこんで、広告費をかけて集客をして、時間をかけてショップと商品のブランディングを行っていく必要があるのです。

もう少し本質的なことを申し上げると、転売は仕入れ力の商売、ネットショプは販売力の商売ということになります。もちろん例外はいくらでもありますよ、あくまで一般的にということです。

転売は人気商品の集客力に頼った商売ですので、集客のことなど考えずに、いかに相場よりも安く仕入れるかということが重要です。相場というのはヤフオクやアマゾンで売れている値段のことですね。これよりも安く仕入れさえすれば確実に収益が上がるわけです。

一方、ネットショプは、独自の商品を販売ページ上で如何に観せて、如何にブランディング出来るかというところが肝になります。安く仕入れられればそれに越したことはありませんが、そもそも相場よりも安く調達できるなら、わざわざネットショップを開店しなくても、ヤフオクやアマゾンに出品すれば即儲かるわけです。

ネットショップの最大の魅力は、商品自体には知名度も集客力もないものをブランディング化して、流行り廃りなく末永く販売できる点にあります。仕入れの転売に対して、販売力が肝になる商売なのです。

こういったことを理解していないと、せっかくネットショップを開店しても、有名商品を限界まで値引き合戦して売ったり、無駄な広告費を払ったりと、売上ばかりが上がり利益が上がらない体質になってしまうのです。

今転売で収益を上げている方は、このように転売とネットショップでは商売の中身がまるで違うんだということを理解しておく必要があります。

何度も繰り返しますが、安く仕入れられるなら転売を続ければいいわけで、わざわざネットショップを作る必要もないのです。ネットショップで収益を上げるには全く違ったスキルが必要になるのです。

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