若者の○○離れ?消費しないコスパ重視の草食系に商品を買ってもらうには

私は今、本業としてネットショップを経営しているんですが、最近品目を増やそうかなと企んでいるところなんです。

しかし、何を取り扱ったら良いものか全然アイデアが浮かんでこないのです。若い頃はいろいろな事業のアイデアがこんこんと湧き出る泉のごとく溢れ出てきたのですが、加齢のせいかさっぱりです。

というか、そもそも皆何にお金を使っているのか今ひとつわからない。生活に必要な消費財は差別化がしにくいので、ネットショップで売るなら趣味のものが良いと考えているのですが、世の人々が一体何を趣味や生きがいにしていて、何にお金を使っているのかさっぱり見えてこない。

昔は、少なくても90年代までは、流行りものがあれば皆飛びついて夢中になっていたものですが、最近はマスコミが創りだす流行に乗るということがまるでありません。

また、情報化社会であらゆる情報が簡単に手に入るようになったことと、集団よりも自分らしさや個性を重視する時代において、趣味が細分化したためイマイチどんなものにお金をかけているのかわからないのです。

周りに聞いてみるのですが、家庭を持っている人は極力節約しているように見えるし、独身の人もあれこれと趣味にお金をかけている人が少ない。若い世代はとりわけ顕著で、スマホくらいにしかお金を使っていないように感じます。

私自身、ここ2,3年ほどはグルメや旅行などにお金を使うようになりましたが、その前まで10年近く仙人のごとく生活を送っていました。車も持っていなかったですし、外食もあまりしない、物も買わないで、仕事に多くの時間を注ぎ込む以外はネットサーフィンだけが楽しみでした。

お金を使わない世代が増えてくるということは、商売をする側にとっては本当に困ったものです。

最近の消費者の消費志向 コスパ厨の恐怖!

突然ですが、皆さんは大手メーカーの商品と名も無きノンブランドの商品のどちらを購入することが多いですか?

私はケチなので、使えればいいや!と安物を選ぶ傾向にあります。ただし、特別に単価の高い商品や、壊れやすい商品、安全に関わる商品は大手の有名メーカー製を購入します。

例えば、電熱線のトースターはノンブランドのホームセンターで売っている安物を購入しますが、電子レンジは国内大手メーカーの製品を購入します。ホームセンターのノンブランドの中国製などとても買う気が起きません。

ボールペンは安い100円ショップのものを使っていますが、直接口に入れる食品は中身が韓国製のプライベートブランド商品などとても買う気になりません。必ず国内生産のナショナルブランドを選びます。

世間一般的にはどうなのでしょう?
客層によって、商品によって全く異なりますが、世の中まだまだ有名メーカーの商品が主流ではあります。まだ総中流意識を持っていた世代は、いまだに有名メーカー製を当たり前のように購入します。

しかし、若い世代を中心に、徐々にブランド信仰が薄れて、ノンブランド品も日の目を見るようになってきてはいます。

私が大学生だったミレニアム前後の時代は、まだぎりぎりファッションブランド信仰があり、セレクトショプなどで服を購入する層も少なくありませんでした。

私は全身ユニクロでしたがね。ただ、「ユニばれ」などという言葉もあり、まだまだファストファッションが市民権を得ないような時代でした。

私が社会人になった頃から、ネット上にはサイレントテロリズムなどという概念が登場し、その後は消費しない若者、草食系など、新たな消費志向を持った世代が台頭してきています。

この世代が重視するのはとにかくコスパです。高いブランド物を買うと、羨望の眼差しを浴びるどころか嘲笑の対象になってしまいます。

実態の価値に対して割安な消費をする事こそ価値が有りカッコイイことだと考えられ、ブランド価値に高いコストを払うことは嘲笑の対象となります。

より実態価値の高いものをより割安に消費する事こそが賞賛の対象になるのです。こういった世代にとって企業のブランド価値は通用しません。

(もっとも、一点豪華主義なところはあり、自分がどうしても欲しいというものにはいくらでもお金をつぎ込む傾向はありますが。)

こういった消費志向の人が多い現状においてはデフレが解消に向かうとは思えません。商売を行う身としては本当に困ったものです。

ネットは特にコスパや製品の実態価値が重視されるから困ったものだ

実はこういった傾向はネットにより顕著に現れます。もともと昔から、ネットは価格やコスパを重視する層が多いとは言われています。

そもそも、実店舗においては、松竹梅と商品を置いていると竹が一番売れると言われていました。長いデフレ時代の中で梅の比率が一番高まっても、まだまだ竹を選ぶ人は多いのです。

しかし、ネットショップにおいては、大半の人が梅を選びます。私のショプでも同じような商品は松竹梅で並べていますが、やはり梅が一番多く売れます。楽天などの売り上げランキングを見ても、どう考えても梅が一番売れています。

このようにネットショップというのはどうやっても、安い商品が一番売れやすいものなのです。それでいて若い世代はブランド価値や高級品の威厳に惑わされないので、困ったものです。

マーケティングで創造された虚構の価値やブランド価値でではなく、物としての実態価値の高いものを少しでも安く手に入れようとする消費行動は、商売を行っている側からすれば手強いものです。

手強いコスパ重視の世代にアプローチする、ネットショップのためのマーケティング手法とは

ではどうすれば、消費しない世代により高額な物を買ってもらえるのでしょうか。色々方法を考えているうちに、連動してどんなものを売ろうかなというアイデアも浮かんできました。

とにかく、商品をずらっと並べているだけのネットショップを作っているようではダメでしょう。もっと、商品を買ったらどんな未来が待っているのかをありありと感じさせるようなショップ、サイト、メルマガ、スタッフのブログ、SNSなどを作りこんで連動させていくことが必要です。

例えば私は登山が趣味の一つとしてあるのですが、こういった自分の趣味の分野から切り込んでいくのが鉄板です。ショップよりも前に、ブログやyoutubeやfacebookなどを使って、その分野に関する情報発信を行っていきます。

私の場合は、登山に行く度ごとに、ブログやfacebookにその様子をアップして、情報発信をしていきます。動画をyoutubeにアップしてもいいでしょうね。

こうした情報発信をしているうちに必ずファンが付きますので、こうして集まってきた人にメルマガなどを使って登山の基礎知識や登山講座などを提供していけば、最終的にファンの中から自分も登山をしたいという人が登山用具を買ってくれるようになります。

こうして集めたお客さんは、値段を見比べて安いものを買ったりはあまりしません。情報発信者に信頼を寄せているので、値段にかかわらず情報発信者の薦めるものを購入してくれます。

「この商品だから買うではなく、あなたからだから買う。」という状態に持っていけば、単純に値段だけで選ばれるような状態を回避できます。

こうなれば、後はあなたが本当に良いと思うものを薦めればよいのです。極端に値段が高くなければかなりの確率で買ってくれますよ。変に安物ばかりを値段勝負で売る商売よりも、よほど効率のようビジネスです。

もちろん信用させておいて粗悪品を高く売りつけるようなことは絶対にするべきではありません。あくまでも本当に良いと思った商品を適正価格で売れば良いのです。それで十分に利益は出ます。

ただでさえ安い値段帯の商品を、競合店との値引き合戦で激安で販売して、ほとんど利益の残らないような状態にならなければ、十分に利益は残るものなのです。本来、こんなに安値安値、価格比較比較というデフレの世の中がおかしいのです。

ネットショップは価格競争が実店舗よりも激しいため、安いものを求めるお客さんに合わせて安物を割引で売っていたら終わりです。値段の安さで勝負するのではなく、ショップや店長を信頼してもらえるように積極的に情報発信をして、見込み客と信頼関係を築き、本当に良い物を適正価格で販売しましょう。

私は長年この方法でネットショップを経営してきましたが、10年近くそこそこ上手くやってきています。ただ、若干価格競争に足を踏み入れているところがありますので、今年度の目標としては完全オリジナルの商品に軸足を移していくことです。

既に、安物ではなく、松竹梅の竹の価格帯の製品をお客様に買っていただく所までは来ていますので、後は同じレベルの商品をオリジナルでOEMで制作してもらい、型番商品を脱出すれば価格競争からも卒業して、完璧なネットショップのビジネスモデルになります。

安売り安売りで全然利益にならないよと嘆いているネットショップオーナーの皆さんは、安いものばかり求める消費者ばかり追いかけていないで、全く同じ型番商品を安く売っている激安店と競わないで、情報発信をして最終的に良い物を買ってもらえるようなスタイルを目指してみてはいかがでしょうか。

この記事が役に立ったら「いいね」をポチッとな!

AD

EC事業(ネットショップ経営)カテゴリの人気記事

まだデータがありません。

コメントを残す