料金後払いダメ絶対!小額決済こそ前払い!ネットショップが代金支払い前に発送してはいけない理由

ネットショップを経営していると、たまに代金後払いを希望する問い合わせなどが来ることがあります。もともと代金後払いの決済方法を提示しているネットショップもありますが、多くのショップでは料金先払が基本となっています。

近年は決済代行会社が間に入り、後払いの回収は決済会社が代行してくれるような安心後払いサービスもありますが、クレジットカードの決済手数料以上の高額な決済手数料がかかるケースが多くあまり普及していないようです。

これは当然ですよね。そもそもネットショップの決済方法としては、お客さん側から見ればクレジットカードが最も快適なわけです。決済手数料はかからない、即時決済が完了する、クレジットカードによっては高額なポイントが付くといい事ずくめです。

そんな圧倒的に素晴らしい決済方法であるクレジットカードを使わずに後払いを求めてくる時点で、何か良からぬことを企んでいるか、クレジットカードを作る最低限の与信がない人物ということになります。

そんな人間に後払いを許して、先に商品を発送するようなことはあってはなりません。普通に考えれば後払いなど受け付けるわけがないのですが、すぐに必要だけれどもクレジットカードを持っていないので後で支払うなどと言われて、先に送ってしまったことが過去にあります。

お客さんに急ぎで必要だと言われると、どうしてもショップ側も焦ってしまうところがあります。焦って対応するあまり、決済が完了していないのに先に発送してしまうようなことがあってはなりません。いかなる場合でも、必ず決済が先です。

急いでいるので先に送ってほしいと言われても、出来ないことは出来ないと注文自体を断るほうが吉です。そもそも必要な日の直前に焦って注文してくるような客はろくな客じゃなことは明らかです。

使用当日に届けてくれなんていう注文はお断りした方が吉です。直前に注文してくるお客さんは、何でも直前に準備したりとルーズな人が多いので、トラブルになりやすいのです。 今まで大きなトラブルに発展したケースを考えてみると、直前注文の割合が極めて大きかったのは事実です。
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私の10年以上のECの経験からも、直前に焦って注文してくる客とのトラブルの発生率は群を抜いて高くなっています。昔は少しでも注文を取りたいあまり、無理な直前の注文にも出来る限り応えてきましたし、場合によっては先に発送を行うようなこともしてきました。

しかし、今は無理な注文は売上を逃すことになっても断るようにしていますし、決済が済んでいない状態での発送など絶対に行いません。時間的に余裕のない注文は、たとえ売上を逃すことになっても断ったほうが良いでしょう。

とにかく、基本殆どが初めてのお客さん相手となるネットショップにおいては、代金は前払いが絶対だということです。代金後払いなどあってはなりません。

むしろ小額決済こそ前払いが基本なのです

「うちのショップは平均客単価が2000円ほどで、たとえ未払いが起こっても損害は大したことがないから大丈夫だ。ほとんどの人が支払ってくれるのだから問題ない!」というネットショップオーナーの声が聞こえてきそうですが、そういう問題ではありません。

むしろ小額決済のネットショップだからこそ前払いに拘る必要があるのです。そもそも、高額な請求であれば逃れることは難しいのです。例えば300万円の住宅リフォームを行ったとして、前金を除いた部分を支払わなかったとして、完全に踏み倒すことは困難です。

値段が値段だけにリフォーム会社も血眼になって取り返しに来るでしょう。当然法的な手段を取ってくるでしょうし、最終的には自宅が差し押さえられてしまうことになります。

しかし、民事で訴えることはもちろんのこと、内容証明を送るのにもコストが発生します。300万円のリフォーム代を取り返すためならペイするでしょうけど、2000円の商品の代金を支払ってもらうためとなると割に合いません。2万円くらいの商品の支払いを求めるネットショップのオーナーが、弁護士に頼らず自分の力だけで少額訴訟を起こしたとしても、全く労力に見合わないのが現状です。

連絡を取ってすぐに支払ってもらえなければ、どうやっても取り戻すためのコストが上回ってしまうのが、少額の決済が中心となるネットショップの厳しいところです。

悪質な踏み倒し野郎も、初めからそのあたり良くわかっているわけです。明らかに確信犯で踏み倒しをしています。このくらいの値段なら踏み倒しても最後まで追求してくることはないだろうと。

だからこそ、高くても数万円程度の商品を扱うネットショップは絶対に先払いでなければいけないのです。基本はクレジットカード、無理なら代金引換で対応しましょう。お届けまで時間的猶予がある場合は、銀行振込やコンビニ払いでもいいでしょう。

クレジットカードを持っていない、在宅していないことが多いから宅配ボックスに入れて欲しいので代金引換で受け取れない、すぐに必要なので銀行振込している猶予がない、後から必ず振り込むから先に発送してくれ、なんて要求はゼッタイのんではいけません。きっぱりお断りしましょう。

法人でも請求書を発行しての後払いは要注意!

それでは法人客相手の後払いはどうなのでしょうか?法人相手のBtoBなら、請求書を発行しての後払いというのはごく一般的です。しかし、ネットショップが法人相手にものを売る場合は、やはり後払いは奨励されません。

そもそも法人が顧客法人に請求書を発行して後払いを許可しているのは、それなりに商売の付き合いがある場合に限られます。私のショップも、最初にメーカーから仕入れる際は、必ず現金前払いが基本でした。長年の付き合いがあるからこそ今でこそ後払いも許されていますが、どこの馬の骨とも分からない法人の信頼性など一個人と変わりません。

法人名義でネットショップで買い物をする客も、基本的には一度限りの付き合いになる可能性が極めて濃厚なわけですから、個人客とそうは変わらないわけです。

ましてや全く実態の分からない相手なのです。そもそも本当に存在する法人かも怪しいところです。また、法人というと大きな大企業ばかりを思い浮かべてしまいますが、世の中の法人の99%が中小企業なのです。そして、私の会社もそうですが、その多くが零細企業なのです。零細企業など個人と変わりません。

昔、オフィス機器のレンタル・リース事業を行っていた時がありまして、東京都心に小さなお店を構えていました。主にネットで注文を受けていたのですが、たまにお店に直接来店するお客さんもいました。大抵現金払いなのですが、たまに請求書払いを希望する人がいて、自社の決済の都合で請求書をもらって後払いでないと無理だと言うのです。

今ならそれは絶対に断るのですが、当時は少しでも売上が欲しかったのと、あまりに注文が多くて忙しくてんやわんやで深く考える時間と気力がなかったため、何件か請求書払いで受けていました。

まあ、結果から言えば、想像以上に支払いをしない法人というのは多いということです。個人ならともかく法人ともなればしっかりしていて支払いもきちんとしていそうなイメージがありますが、実際は平気で踏み倒す法人が世の中にはゴロゴロあるということです。

法人というイメージにだまされないで、初めて取引する法人の信用性など個人と何ら変わりないということを肝に銘じる必要があります。少なくても初めての取引では先払いが基本となるでしょう。

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